自然が用意した、粋で贅沢なはからい。

12月はクリスマスシーズンで楽しい季節ではあるのだけれど、
ひとつだけ淋しいことといえば、あっという間に日が暮れてしまうこと。
会社を出る頃にはすっかり暗くなっていて、
ああ、もう1日が終わってしまったなぁなんてがっかりしてしまう。
休日だったりしたらなおさらで、損した気分にさえなってしまう。

そういえば、来週12月21日は冬至だ。
夕方4時半には陽が沈んでしまう。
1年でいちばん、昼が短くて、夜が長い日。
夏至の頃に比べると、5時間近くも夜が長いらしい。
そこまで長いと、がっかりしているだけじゃもったいないかな。
圧倒的に夜が長くなる冬のヨーロッパでは、
灯りをキャンドルに変えて食事をしたり、暖炉の火を囲んでおしゃべりしたり、
早々に家に帰って家族とゆっくり過ごすのが定番だとか。
さすがに暖炉は真似できないけれど、キャンドルなら今日からでもすぐにできる。
照明を消してキャンドルを灯すと、それだけで部屋の雰囲気がぐんと良くなる。
いつもの夕食が、ちょっとだけ格上げされた感じだ。
それに、あたたかなオレンジ色は気持ちを和らげてくれるし、
ゆらゆらと揺れる火をみていると不思議と癒される。
この炎のゆらぎは、確か、小川のせせらぎやそよ風、星のまたたきと同じ。
人の心を落ち着かせる、1/fゆらぎだったんじゃないかな。
食事が終わったあとも、そのままキャンドルの灯りでくつろぐことにする。
時間が、すごくゆっくり流れていく。

夜という、やさしい休息のひととき。
夜が長いことは、むしろとても贅沢なことだったんだ。
そう考えると、心ゆくまで休むことを許される冬至は、
忙殺される年末にもたらされた、自然からの贈り物なのかもしれない。
だから、もうしばらく夜を堪能していてもいいよね。
シンクの洗い物は、あと少しそのままにして。

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