幸せを、欲ばろう。

新しい年がはじまった。
大晦日までのあわただしい賑わいから一転、
静かで、おだやかで、新鮮な時が動き出す。
そして、ごくごく自然に、今年1年の幸せを願う。

考えてみると、お正月ほど幸せを願うことはない。
お屠蘇(とそ)で無病息災を願い、初詣で平穏を願う。
おせち料理なんて、全部願いごとでできている。
まめに元気に働けることを願う黒豆。
腰が曲がるまで長生きしたいと願う海老。
五穀豊穣を願う田作りに、子孫繁栄を願う数の子。
ひたすら幸せだけを願えるなんて、それ自体がもう幸せだ。
気持ちが前を向いている証拠だもの。
で、久しぶりに顔をそろえた家族と、
願いごとの詰まったおせち料理をつつきながらゆるゆる過ごす。
朝から晩まで、食べて呑んで、食べて呑んで。
その平和っぷりが、このうえなく心地いい。
お腹がふくらむほどに頭はどんどん空っぽになって、
ココロはどんどん軽くなる。

そういえば、おせち料理の五段目のお重は空っぽにしておくものらしい。
これからやってくる福を詰めるために、空けておくのだそうだ。
そうか、お正月は五段目のお重なんだ。
今年の幸せをたっぷり詰められるように、
1年分のあれやこれやでギュウギュウになった頭の中を空っぽにする時間。
空っぽになると、気持ちがスッと前向きになれる。
今年ならできるかもなんて本気で思いながら、
懲りずに新しい目標も立てたりなんかする。
幸せを欲ばるなら、空っぽになろう。
あとは未来を信じて、のんびり福を待てばいい。

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