星空は、人をやさしくする?

梅雨の晴れ間となったその日、突然バーベキューのお誘い。
電車で30分ほど、手ぶらで行ける海沿いのバーベキュー場だという。
久しぶりの快晴だし、ほかに予定もないし、即決で参加を決めた。

夕暮れ時の海を眺めながら、さっそくビールで乾杯!
そこは、緑豊かな広大な公園の一角。海に向かって開けた空は、
都会とは思えないほど広い。最高のロケーションに、テンションも上がる。
風に吹かれながら気持ちよく飲み、思いっきり食べ、よくしゃべった。
やがて夜も9時を回り、そろそろお開きかという頃、
その日の主催者である友人が急に場所を移動するといい出した。
これからが本番だというのだ。訳がわからないまま、彼女の後を追う。
たどり着いたのは、芝生が広がる大きな広場。あたりは真っ暗だ。
すると、用意していたらしいシートを広げて「はい、ここに寝て」。
全員が寝転ぶと、「どう?」と得意げな彼女。
仰向けになった目線の先に広がっていたのは、満天の星空だった。
想像以上にたくさんの星。都会にも、こんな夜空があったんだ。
「三角形が見える?」
ひときわ輝く3つの星を探して結ぶと、見つかるという。あ、見えた!
「てっぺんが織姫星、右下が彦星。ここでは見えないけど、間には天の川。
で、左下は2人をつなぐ白鳥座のデネブ」。そうか、もうすぐ七夕だ。
ちゃんと星を見るなんて、ずいぶん久しぶり。こうして星空を見ていると、
ゆっくりと心がほどけていく。そして、今見ているのは、何億年も前に
放たれた光かも、なんて思ってちょっと壮大な気分にもなる。
そんなことを話していると「星空は、人をやさしくするんだって。
そこに宇宙を感じて、自分がいかにちっぽけな存在かを悟るから」と彼女。

バーベキューのつもりで来たら、ひと足早いステキな七夕になった。
帰りの電車では周りの人がみんないい人に見える気がして、
思わず「みんなに、いい夏が来ますように」と柄にもない願いごとも。
これって、もしかして星空効果?それとも、ただ酔っているだけ?

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