出会いを楽しむ芸術の秋。

さわやかな秋晴れのその日、スマホのナビを頼りにたどり着いたのは、
静かな住宅街の中にある小さなギャラリー。
ガラス張りの明るく開放的な空間が、とても気持ちいい。
こんなところにギャラリーがあるなんて、全然知らなかった。
その発見だけでも、すでにかなりの満足感だった。

SNSで見つけて、ずっと気になっていたアーティスト。
作品展があると知って、やってきた。
ミシンで布に絵を描く、ソーイングアート。黒糸だけを使い線画のように
仕上げられた絵は、ミシンならではの震えるように揺らいだ線が
作品にのどかでやさしげな雰囲気を生み出している。
PCやスマホの画像で、何度もチェックしていた作品が目の前にある。
へぇ、実際はこんなテクスチャーなんだ。
展示は壁に並べるばかりでなく、天井から吊されていたり、
棚に飾られたりもしていて、空間全体で世界観が伝わってくるようだ。
しかも、たまたまギャラリーに来ていた作家さんと、
思いがけず話をすることまでできたのだ。
大きな美術館で世界レベルの作品を観るのももちろん素晴らしいけど、
こんな身近な体験が最近はすごく楽しい。
SNSで日常的にアートをチェックできるようになったおかげで、
全く知らなかった世界と気軽に出会えて、個展に足を運ぶこともできる。
作家と直接コミュニケーションできるのは何より嬉しいし、
小さいけど個性的なギャラリーに出会えるのも、楽しみのひとつだ。
ミシンドローイングが施されたポーチやコースター、アクセサリーなど、
気軽に買える作品も置いてある。これも身近なアートだからこそだ。
思わずたくさん買い込んでしまった。

自分が発掘したわけではないのだけれど、数あるアーティストの中から
ふと感性に響く作品を見つける喜びは大きい。アートって、創ったり
鑑賞したりするだけでなく、探し出す楽しみ方もあるんだね。

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